固定担任制から全員担任制➁

いよいよ麴町中学校の担任制を固定担任制から全員担任制に変えることになるのですが、工藤氏が参考にしたのが、「チーム医療」です。患者にとって最も適した医療を受けることができるように心のケアや専門性の高い処置を行う病院の取り組みは学校に置き換えると子どもたちに最善の手立てを学校全体でとるということになるといいます。

 

具体的に言うと教員一人一人が得意な分野を生かして生徒にとって大きな価値につなげていくという考え方です。教員には生徒のサインを読み取るのが得意な先生、保護者対応が得意な先生、ICTの活用にたけた教員、様々な個性を生かし合うことができる学年運営に変えることを目的にしています。また、学級活動や道徳の授業は2人体制で各クラスへ出向いているそうです。このように幅広い教員とかかわりを持ち、価値観を広げることに大きなメリットができます。また、三者面談は保護者と生徒が教員を指定する形を行っています。このように幅広くクラス運営をすることができるため、クラス意識による「勝ち組」「負け組」といった生徒や保護者の意識が変わります。

 

しかし、その反面、非常に重要になってくるのが教員間の連携です。日ごろから密にコミュニケーションをとらなければいけません。そのため、どの学年も週に1回会議を行っており、日常的にコミュニケーションを取り合いながら情報共有を行っています。そうすることで全体担任制にして、逆にコミュニケーションが劇的によくなったと教員は話しているそうです。

 

これらの全体担任制は自園での「チーム保育」と非常に考え方が似ています。我々の保育において、子どもたちの発達を見通すことがとても重要である中で、多角的に子どもたちを見る目線は非常に重要です。4人一組で子どもたちを見るほうが幼稚園では活動に活発な子とそうではない子の両方をカバーすることができます。そのため、一人一人にあったかかわりができます。そして、保育でも絵が得意な先生、ピアノが得意な先生、積み木が得意な先生と得意なものは様々です。得意な人が得意なことを行い、職員が楽しく保育をすることは子どもたちにとっても非常に影響を与えると考えています。また、職員にとってもお互いの保育を見あうことで刺激にもなります。チームで行うことは非常に利点が多いということがわかりますが、この形になるまでは様ざまな課題も多くあります。しかし、今後の保育において変革を行っていくことは非常に重要な意味を持つと思っています。

 

工藤氏は様々な変革の中で学校の上位目的に照らし合わせて適した手段が行われていないのであれば、100年続いた制度や仕組みであっても変える必要性を話しています。そして、そのうえで校長や教育関係者が変える柔軟性を持つべきだと言っています。