愛着スタイル

ヒトには「愛着スタイル」が4種類あります。一つは幼児期に養育者が確実にそばにいて自分の欲求を誠実に満たしてくれると感じていた人は「安定型」、必要な時に養育者に突き放された経験がある人は「回避型」、また養育者が自分の欲求をみたしてくれるとは限らないと気付いていた人は「不安型」。最後に幼少期に養育者に何らかの形で傷つけられたと感じた人は「恐れ/回避型」と4つの愛着スタイルがあります。

 

それぞれにおいて、子どもの様子を見るとある特徴が見えてくるといいます。

まず、安定型の子ども、この愛着スタイルを持つ子どもは「養育者との分離時に泣いたとしても、その後の再開場面でスムーズに養育者を受け入れることができる」と言います。それと同時に養育者とは安心基地が築かれているので積極的に探索活動を行います。

 

この場合、安定型の子どもの養育者は子どもの欲求や状態の変化などに相対的に敏感であり、子どもに対して過剰なあるいは無理な働きかけをすることが少ないそうです。そして、子どもとの相互交渉は、全般的に調和的かつ円滑であり、遊びや身体接触を楽しんでいる様子が伺えます。

 

つぎに「回避型」は「養育者との分離に際し、泣いたり混乱・苦痛を示すということがほとんどない。」つまり、あまり不安定さもみせず、近づいても余計遠ざけるといった経験から、遠ざけられるくらいならそこにいてもらうという思考になり、抵抗しなくなるのです。そのため、養育者を安心基地として探索活動を行うことがあまり見られません。

 

こういった愛着スタイルになる場合の養育者の様子は、全般的に子どもの働きかけに拒否的に振る舞うことが多く、他のタイプと比較しても、子どもに対面しても微笑むことや身体接触することがすくない。子どもが苦痛を示していたりすると、かえってそれを嫌がり、子どもを遠ざけてしまうよう場合もある。また、子どもの行動を強く統制しようとする働きかけが多くみられる。つまり、いうことを聞かせようとする行動が見られるということです。

 

子どもの働きかけにどうこたえるかというのはケースバイケースでもあり、一筋縄ではいかないこともあります。

 

では、他のタイプはどういった特徴と養育者の様子があるのでしょうか。