伝承遊びを楽しんで  5歳児 そらぐみ

お正月休み明け、元気なみんなの声が園に戻ってきました。

お部屋では友だちと集まって、コマやカルタ、凧あげなどを楽しむ姿が見られます。

折り紙で凧を作り、しっぽと紐を付けると、絵を描きます。

「凧の絵を描こうかな~」と、一人の子が話すと、「うさぎ年やから、うさぎを描こう」と、干支のことを話す子の姿も。そんな風にお正月や干支のことを色々と考えたり「鏡餅描いたよ。お家でお餅食べたよ。」 「初詣言ったからお寺描いといた」など、お正月の楽しかったことを伝え合いながら描いていました。

出来上がると、さっそく凧あげ。青い空の下でみんなの凧が気持ちよさそうに泳いでいました。

お部屋では“妖怪カルタ”を読み手と取り手に分かれて遊んでいます。

読み手の子が 「冷たい息をふきかけて 人をこおらす 雪の精」 と読むと取り手の子たちは 「あった!」 「“つ”やろ?」 「あってるわ」と争奪戦!

「なんまいとれた?」

「つぎ、ぜったい“や”やで」

「ゆったらあかんやん!」 とカルタをしているときは終始賑やか。

今までの経験からカルタの遊び方は知っている様子のそらぐみさん。そこから、自分たちで遊びを進めていくためにはどうしたら良いか、友だち同士、意見を伝え合いながら遊ぶ姿がありました。友だちと共に遊ぶ楽しさを実感することで“ルールを守る”ということを大人が教えるのではなく“楽しく遊ぶためにはルールを守る必要がある”ということを子どもたちが自らわかっていく様子がありました。

そして、コツコツ取り組んでいるのは“紐コマまわし”。

はじめは「せんせい、ひも巻いて。」と紐を巻いてもらって、紐がとれないように指で押さえ、手を後にして投げるタイミングをはかり、投げることを楽しむところからスタート。

「よっしゃーまわった!」

「〇〇くんの投げ方、いいやん。」

「え、〇〇くんめっちゃ上手いなぁ。もう57回もまわせたん?」

まわった時の、この嬉しそうな表情を見てください。見ている方まで嬉しくなります。

そして今は「〇〇ちゃん、コマの紐まいて。」

「次は僕のも巻いてな。」

「○○くんみたいにまわしたいな。」

と上手な子に教えてもらったり見本にしたり、手伝い合ったり、教え合ったりしながら遊びを楽しんでいます。

遊びを通して“友だちみたいにやってみたい”という思いを膨らませて取り組んだり、人の良さを認めることの受容性の豊かさが育ってきていること、友だちと競い合うことも大切ですが、友だち同士教え合う関係が育っていくことをこれからも大切にしていきたいなと思います。

年が明け卒園まではあっという間。残りの園生活も、たくさん笑ってたくさん遊んで楽しく過ごせるといいなと思っています。