そらぐみ(5歳児) スライム遊び

いよいよ卒園が近づいてきました。そんなある日、「卒園式までにしたいこと」を子どもたちに聞くと、「クッキングしたい!」「8月にやったスライムやりたい!」「片栗粉に水混ぜるやつもやったよな、あれもやりたい」という声がありました。そこで、「日替わりコーナー」と称して、スライム、片栗粉粘土、色水遊び、新聞紙遊びなど…毎日異なる遊びを楽しめるコーナーができました。

幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿(<健康な心と体><自立心><協同性><道徳性・規範意識の芽生え><社会生活との関わり><思考力の芽生え><自然との関わり・生命尊重><数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚><言葉による伝え合い><豊かな表現と感性>)に基づいて、担任がスライム遊びで感じた子どもの成長を共有したいと思います。

8月、子どもたちの姿は、お泊まり保育やアイドルごっこを終えて、クラスで団結して1つのことに取り組むことができるようになっていました。色んなことに興味津々で、目についたもの全てやりたい!そのような姿でした。

そしていざスライム遊びをしようとなったとき。

担任「まずは、50gの水を入れてね」

子ども「50って何?このぐらい?(95gの計量器)」

担任「入れすぎ入れすぎ!(紙に50の数字を書いて)これと同じになったら50だよ」

数字を読める子どもが少なかったので、水50g計るのにも一苦労。分量を間違えてホウ砂水を入れてもかたまらず、、「できない!どうしたらいいの?」のオンパレードでした。また、スライムを1つ完成させると、、「もう一個作っていい?」またそれを完成させると、、「もう一個!」と感触遊びをねらいとしていましたが、完成しては作り、の繰り返しでした。

その後も1つのコーナーとして、スライムセットを室内に置いていましたが、そこでも次々に作る、そのような姿がありました。

そして、運動会や遠足、生活発表会を終えた2月。

再び、今回は「日替わりコーナー」としてスライム遊びを取り入れました。スライムの材料を見るなり「スライムや!スライム今日できるやん!」「先生、スライムやっていい?」「僕も!」「私もやるー!」と大喜びの子どもたち。

「(作り方が書かれた紙を見て)えーと、まずは水50グラムね。」「(計量器を使って)48、49…51。あー51グラムになっちゃった」「1グラムくらい大丈夫!」と担任(笑)ここで、数字が読めるようになったんだなあ、、と一つ成長を感じました。<数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚>…自らの必要感に基づきこれらを活用し、興味や関心、感覚をもつようになる。

計量器が一つしかないので、「〇〇くん、次、私に貸して!」「じゃあ〇〇ちゃん、次は僕に貸してね!」と自分たちで順番を決めて、「僕が先だよ!!」と揉めることなく作り進めたり、「これはこうするんだよ」「水の次は洗濯のり入れるねんで!」と教え合ったりする姿にまた一つ、成長をかんじました。<協同性>…共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したり、充実感をもってやり遂げるようになる。

そして、いざ作り終えたとき、またすぐにもう一個作り始めるだろうな、、と思って見ていると、「見て!先生!プルプルや!!」「私のは〇〇くんのよりトロトロ〜」と感触を楽しむ姿が!「こうやって、息を吹きかけると…ほら、膨らんだ!」と本で見たことをやってみたり、また、「これさ、、ゼリーに見えへん?ゼリー作ろっと!」と身近なものに見立てて遊んだりする姿も見られました。<思考力の芽生え>…物の性質や仕組みなどを感じ取ったり、気付いたりし、考えたり、予想したり、予想したり、工夫したりするなど、多様な関わりを楽しむようになる。

8月に比べて、確実に成長している子どもの姿を見て、担任としてとても嬉しく感じましたし、文字や数字はきっと、ご家庭でたくさん触れてきたことと思います。就学に向けての期待感が高まっていますね♪

また、以前までは時計を見て行動するのが難しい様子でしたが、最近では、あらかじめ「6になったら片付けして、お外に行くよ〜」と伝えると、こまめに時計をチェックして、「あ!もうすぐ6だ!」友達と声を揃えて、「6になったので、お片付けしましょう」と自分たちで時間に気づいて、それをクラスに周知する姿が見られています👀これは10の姿の観点では、<自立心>(…しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。)が成長していると感じられます☆