1月2024

にじぐみ(3歳児) どうぞのいす

お正月休み明け、もうすぐ生活発表会があることを子どもたちに伝えました。

にじぐみの子どもたちにとって生活発表会は今年が初めて。「生活発表会ってなあに?」と不思議そうにする姿が見られました。

まずは過去の写真を見ながら生活発表会について説明。

「にじぐみさんは動物に変身して、“どうぞのいす(劇あそび)”をするよ」と伝えました。

絵本をじっくりと楽しみ 読んだ絵本の世界をすぐに遊びに取り入れて楽しんだり、“おおかみと七ひきのこやぎ”や“おまわりさんともちどろぼう”等、動物が登場する絵本に親しみ動物になりきりながらごっこ遊びを楽しんだりするにじぐみの子どもたち。

“どうぞのいす”を初めてクラスで読んだ際にも「うさぎさん優しいね」「全部食べたら悲しいなって思ったんじゃない?」「お友達にどうぞってしてる」「リスさん、ちょこちょこってしてて可愛いね」とお話の世界を楽しんでおり、

“どうぞのいす”の温かい動物たちの姿が子どもたちにぴったりだな、と劇あそびの題材はこの絵本に決めました。

絵本の世界に親しみイメージを豊かにしながら、身体を使って表現遊びを楽しんでいます。

生活発表会の取り組みを進めていく中で、「先生見てみて!」「“どうぞのいす”と看板!」「みんなで考えて作ったんだよ」「どうぞならば遠慮なく」「ロバさんはまだお昼寝してるよ」と自分たちの遊びの中に“どうぞのいす”の世界を表現する姿も見られています。

中には「発表会恥ずかしいなあ・・」という少し後ろ向きな声も。

得意なこと・苦手なことは一人一人違っています。

表現することは苦手でも「どんぐり作るわ!だって、いるやろ?」「あと“どうぞのいす”って看板もいるやん」と劇に必要な物を考えながら、自分のできることを見つけ前向きに取り組もうとしている姿や

「できないかもしれない」「だって恥ずかしいもん」「運動会、大玉ころころ(親子競技)はできたけど、“小さなヒーロー(演技)”はできなかったもん」と自分の思いを素直に言葉で伝えることができる姿に子どもたちの成長を感じました。

「動物に変身することが難しかったら、先生のお手伝いしてくれる?」「“どうぞのいす”の看板が倒れたら直してくれる?」と舞台に立ち動物役になりきるだけでなく、他にも役割があること・様々な選択肢があることを伝え「これだったらできる」を子どもたちと共に探しています。

≪したくない、できないかもしれない≫を伝えることは、≪したい、やってみたい≫を伝えることと同じくらいの価値があると考え、子どもたちの気持ちを十分に受け止めながら一人一人がきらっと輝けるような劇あそびになるよう、引き続き楽しんでいきたいと思います。

そよかぜ(1歳児) 室内遊び

12月は楽器に触れて遊びました。

「これは鈴って言うんだよ」

「すず!」「すじゅ?」

保育者の真似をして鈴を「しゃんしゃん」と鳴らしたり、

鈴をタイヤに見立て車にして走らせる子どももいました♪

次はタンブリン、カスタネット!

おもちゃのチャチャチャの曲に合わせて

「ちゃちゃちゃ!」と

楽しそうに鳴らして遊ぶ姿が見られましたよ♪

お部屋ではコイン落としをしたり、

机に玩具を並べたり、分けたり

積み木や手作り玩具(椅子)を積み上げた上に積み木を乗せようとしたり・・・

指先を上手に使ったり、友だちと協力したりしてあそんでいます。

 ほしぐみ (4歳児) ドキドキワクワク生活発表会☆

1月に入り、ほし組のみんなが揃ったタイミングで、2月10日(土)の生活発表会に向けての話をクラスでしました。

まずは「生活発表会って知ってる?」とみんなに問いかけました。すると、

「しってる!パパとママがみにきたよ」

「さんぽのうた、うたったよ」

「“まいごのたまご”をしたよ」

「そうそう、げきとうたをしたんだよ」

「パパとママがはくしゅをいっぱいしてくれて、うれしかった」

「パパとママがめっちゃわらってみてたよ」

と、去年のことを思い起こして話す姿がありました。

みんなの中で“お家の人が見に来てくれた”“お家の人が喜んでくれた”ということが大きな喜びになっているのだなと感じました。

そして、今年のほしぐみは『どうぶつサーカスはじまるよ』という絵本で劇あそびをしようか?と子どもに提案しました。すると…

「え~!!むりだよ!」

「できないよ」

「だって、ライオンが火の輪をくぐるんやで」

「空中ブランコとか、どうやってするん?」

と、びっくり仰天のほしぐみさん。そこで、

「みんなは、にじぐみ(3歳児)さんの時に『まいごのたまご』で空飛ぶ恐竜になったり、首の長い恐竜になったり、大きな卵になることができたんだよね。ほしぐみ(4歳児)になってからは、みんなで力を合わせてパラバルーンをしたよね。そんなほしぐみのみんななら何でもできると思うよ。」と、伝えました。その話を聞くとみんなの表情が、驚きから、ドキドキワクワクする様子に変わっていきました。

まず、みんなで遊んだのは“ライオンの火の輪くぐり”の場面。『ライオンってどんなかな?』とみんなに問いかけるとたくさんの気付きが出て、クラスで共有しました。

そんな風にライオンのイメージをいっぱい膨らませてから、ライオンになって遊びました。

爪や、鋭い目つき、姿勢など、細かいところまでイメージしながら全身で表現しています。

「ライオンはもっと高くジャンプできるんだよ」と、いう意見も出てフープの高さを調整。

くぐってみると「この方が楽しい!」「でもちょっとこわいよ。」「ジャンプできるのはこっちやな。」と、話していました。本番はどのような形でライオンが火の輪をくぐるかはまだ子どもたちと検討中です。

さらに「ライオンの火の輪はフープだけじゃ燃えているように見えないから画用紙とかで火をつけた方がいいんじゃないかな?」「あと、もっと大きいフープの方がいい」という意見も出ました。

そこで、みんなで考えて新聞紙を使って大きなフープを作りました。そこに、スズランテープや布など様々な“炎”に見える素材をみんなで結んで、赤々と燃える“火の輪”になっていきました。(みんな作りながら「あちち!」「あっちー!」と言って笑い合っていてとてもかわいかったです。)

生活発表会の劇あそびはこのように、1つひとつの事を子どもと一緒に考えて作っています。大人が作った台本を演じるのではなく、ほしぐみのみんなが知恵を絞って考え、身体をつかって表現し、1つのお話になっていきます。どんな風に仕上がっていくのかは、まだまだこれからのお楽しみ。

“お家の人が見に来るのが楽しみ”“お家の人に喜んでもらいたい”というみんなの思いに向かって、ほしぐみ29人で力を合わせて楽しい劇にしていけるといいなと思っています。

そらぐみ(5歳児) こどもかいぎ『生活発表会に向けて』②

多数の意見の中から1つに絞らなければいけない状況の中で、

担任としては、『どうしたら少数派の意見が通らないことや我慢する・諦める・妥協することが無いよう全員が納得できるか』を考え悩みながら、話し合いを進めていきました。

<12月20日:こどもかいぎ③ 『劇の物語を決定しよう』> 

まずは多数決を取り、理由を聞いていきましたが、どちらも楽しい・かわいい・この登場人物が好きといったものが多く、

ほぼ半数ずつの票のままどちらも譲ることなく、しばらく硬直状態が続きました。

しかし、ブレーメン派の子どもAの「並んでみんなで声出すところが好き。協力してるから。」と話したことをきっかけに、話し合いが再熱します。

ピーターパンA:「でもピーターパンだって協力するで」

ピーターパンB:「協力してフック船長倒すやん?」

ブレーメンA:「いや、ピーターパンは一人やろ?ブレーメンは4人やで。」

⇒ここで数名ピーターパンからブレーメンの音楽隊にへ移動

ピC:「ピーターパンやってみて楽しかった」

:「こっちも楽しかったやん」

ピD:「ピーターパンやったことないからピーターパンがいいねん」

ブC:「じゃあ今日やってみる?」

ピD:「うん、それなら(今日やってくれるなら)ブレーメンでいいよ。」

⇒ここでまた移動有り

ピE:「ピーターパンがいいっていうか…ブレーメンが嫌な理由はな、4匹のぼるときギュって痛いから。」

ブD:「じゃあ乗らんかったらどう?」

ブE:「じゃあ、並ぶとか、優しく持つとか。」

ピE:「絶対約束してくれる?」

:「うん!!」

ピE:「じゃあブレーメンでもいいよ。」

⇒ここでまた移動有り

ピF・G・H:「フック船長のところが面白くて好きなんだ。」

みんな:「あ~・・・」

:「例えばだけど、ブレーメンのところに出てくるどろぼうをフック船長に変えるくらいならできると思うけど、どう?」

ピF:「それ面白そう!」

ブF:「ブレーメンの動物増やしてもいいし、チクタクワニとかも入れてもいいで。」

ピG:「楽しそう。それやったらブレーメンにしよっかな~」

ブG:「でも入れすぎたらおもんなくなるで」

⇒ここでも移動有り

このような話し合い(もはや今回はディベート並みですね)をしながら、最終的に全員が納得する形で『ブレーメンの音楽隊』に決定しました。

多くの選択肢の中から1つに絞る=合議制を図るという力がついてきたことが実感しました。

<12月25日:こどもかいぎ④:『ブレーメンの音楽隊の話の流れを整理しよう』>

(※正解や正しさを求めすぎる・間違いはいけないと思う子どもが半数以上いるクラスであるため、絵本を読むときっちり絵本通りの流れになってしまいそうな気がして、絵本は使わず物語の流れを整理していきました。)

「最初はろばやったよな」「年取って働けなくなってん」「やくたたずって言われた」など、初めの方は、絵本とほぼ同じ流れで整理していきましたが、

「家が見えてきた」「中見たらどろぼうがおった」というあたりから、前回の話し合いで出てきた「どろぼうをフック船長にする」「チクタクワニも登場させる」などを思い出し、どんどん肉付けされ膨らんでいきました。

  ↓子どもたちが付け足した話の流れです

「どろぼうの家にフック船長もいるってことな!」「どっちも“わるもの”やから似てるってこと」「フック船長が子ども捕まえてる」

「どうぶつに驚かされて逃げるところあるやろ?そこで海に落ちてチクタクワニに食べられるようにしよっか」「チクタクワニと動物は本当は“仲間”ってことにするのはどう?」

「あ!いいこと思いついた!!」「ほんなら、まず始めに、まいごのこどもたちが楽器持ってて、それで動物たちも仲間になるのはどう?」「あ~楽器の音に誘われたことにしよう」

「動物たちが声出すときに、子どもがおんどりの上に乗るの面白そう」「あ、でも重いから、周りに並ぶでもいいかも」「人間はどろぼうでてこーい・やっほーいとか声出そう」「楽器の音鳴らすのでもいいな」

「最後は、フック船長に捕まってた子どもを助けて逃がしてあげよう」「ママのところに送ってあげよう」

「ウェンディとかピーターパンも仲間にする?」「もう、そんなに入れすぎたらおもんなくなるって!!」

など…

アイデアを出す子は一定の数名でしたが、話が膨らむ度にイメージして笑みを浮かべる姿や口を押さえて笑う姿は多く見られました。(中には言葉だけでの物語の展開はイメージが難しい子どももおり、後日『ブレーメンの音楽隊~そらぐみバージョン~』として内容をまとめたものを1冊の絵本で作成し、全員が視覚的にイメージを持てるようにしました。)

そらぐみのみんなで話し合い、考え作った物語。クラス間で共通のイメージを共有しながら、自分なりのイメージを表現することを楽しめたらと思います。

また、なりきりあそびだけでなく、自分以外のものになりきる中で“こんな時どんな気持ちになるか”“こう言われたらどう感じるか”など他人の気持ちに触れることや心情を深く考えることを経験し、子どもたちの育ちに繋がることを期待しています。

そらぐみ(5歳児) こどもかいぎ『生活発表会に向けて』①

お泊まり保育、運動会の2つの大きな行事を終え、残りは生活発表会と卒園式となりました。

ところが!!!

生活発表会は、そらぐみの子どもたちにとって苦手な表現領域(こども園要領の中には健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域の育ちをねらいとしています)が多く、担任もそわそわ…

担任の心配とは裏腹に積極的・前のめりで取り組む姿が見られました👀

<12月5日:生活発表会に向けての話をする>

生活発表会の説明・当日までの残りの日数を伝え、昨年度までの自分たちがやってきた劇の振り返りをしました。

恥ずかしい子・やりたくない子も多かった昨年度。今年はどんな反応をするか心配でしたが、

「もう恥ずかしくなくなってん。ほしぐみのときは恥ずかしかったけどな~」

「恥ずかしいかも知らんけどがんばる!」 「できる~!!」 「がんばる!」

「歌とかも歌うよな?」「楽器もな!」

と前向きな言葉が多く、苦手なことにも挑戦する力・やってみようとする姿勢から成長が感じられました

その後、まずは自分たちが好きなor劇でやってみたい話・絵本・物語を挙げることに。

単調な話もたくさん出てくるだろうと思っていましたが、物語・ストーリーのある話を考え発表する姿が多く、何を問われているのか・何のための話し合いなのか目的を理解し、担任の意図を汲み取る力が育ってきたことが伝わりました。

↓ 早速、出た話の中から、いくつか劇あそびをしてみることにしました♩

<12月7日~15日:劇あそび>

『ももたろう』 『ブレーメンの音楽隊』 『3びきのこぶた』

『赤ずきん』 『ピーターパン』

担任が絵本を読みながら、それに合わせて動物やキャラクターになりきって遊ぶようなもので(セリフを言うことは少なかったですが)、絵本の世界観・イメージを共有して表現することを純粋に楽しめていたように感じられました。

⇔と同時に、劇あそびを詰めすぎてしまったため、数名が「これ遊びちゃうで!真剣にやりや!!」と練習感が少しずつ出てきてしまったため、ここで一度終わりとしました。

<12月18日:こどもかいぎ① 『生活発表会の劇に良いと思ったものを発表する』>

理由も交えながらたくさんの案を出し伝えてくれました。

  ↓

次に、この中から絞っていくために、“どんな劇にしたいのか”視点を絞ることにしました。

「たのしい劇」 「わらいばなし」

「楽しいだけじゃなくて全部の気持ちの劇がいい(…細かく聞くと、悲しいとか不安とか面白いとか怒るとか全部の気持ち、と話していました。)」

「最後は乾杯とかやったーとかで終わりたい(…ハッピーエンドの話、どんでん返しのある話かと思います。)」

など、“気持ちや心情”に注目した意見。

「いっぱい動物とか人が出てくるお話」と劇をするにあたって登場人物の量を考えた意見。

「みんなが知っているお話」と見てもらう側のことを想像した意見。

多様な視点を持ち考える姿がありました。

<12月19日:こどもかいぎ② 『劇候補の中から選択肢を絞ろう』>

上記で絞った視点を持ちながら、1つ1つ候補と照らし合わせて考えました。

「これは動物がいっぱい出てくるからいいね。」

「これは、女の子しか出てこないから。」

「このお話は知らないなあ~」

「これは少し難しすぎるかも」

「この話は簡単やし動物も出てくるしいいね」

「これは前劇あそびでやって楽しかったし、ちょうどいいかも」

など、この話が好き・嫌い、この話がやりたい・やりたくないといった主観的なものでなく、共通の観点を軸としながら考察していく姿が見られ、感心しました。

観点に合うものを考えた結果、16つの候補の中から、①12しのおはなし②ピーターパン③ももたろう④ブレーメン の4つにまで絞られ、

  ↓

さらに、①12しのおはなし はやりたいという子どもがおらず、

③ももたろう は他園でやったことのある子どもがいたため、

  ↓

②ピーターパン ④ブレーメンの音楽隊 の2つにまで絞られました。

この2つに絞った候補の中からいよいよ1つに絞るのですが、

次からの2つのこどもかいぎが、とても白熱して面白かったので、次回のブログに載せます。

お楽しみにしていてください♬