そらぐみ(5歳児)お泊まり保育その②

その①を見ていない方はそちらからご覧ください♪

【お泊まり保育当日】

こうしてたくさんのことが決まり、当日を30人で迎えることができました。朝は普段通りの様子で登園してくる子どもたち。保護者の方が名残惜しそうに、「大丈夫?」と言った表情でしたね(笑)朝1番の活動は、始まりの集いをしました。30人そろったことを喜び合い、不安な気持ちもあるけれど楽しいことがたくさんだから楽しもうねという話をし、お泊まり保育スタートです。

お泊まり保育では朝から晩までたくさんの活動を行いましたが、中でも最も楽しかったのは、銭湯と花火のようです♪

《銭湯》

銭湯は園のすぐ近くにある極楽湯さんにお世話になりました。そらぐみは男児21名、女児9名と男の子が多いクラスです。にぎやかな男湯では、「魚のお風呂あったかい」「あっちのお風呂は何?入りたい」と言いながら入ったお風呂は水風呂で、「冷たすぎ!入られへん!」と笑いながら色々な種類のお風呂を楽しみました。上がった後、女の子からは「男の子の声すごい聞こえてたよ~」と言われていました(笑)女の子も銭湯を満喫したようで、「めっちゃ気持ち良かったね」「男の子遅かったよ~」と笑いながら話していました。

《花火》

花火は、夕食後の予定でしたが、夕方の雨予報のため予定を変更して、夕食前の時間に花火を楽しみました。終えた後は「先生がやった花火(ドラゴン花火・ナイアガラの滝)すごかったな!ぶわ~~ってめっちゃ綺麗やった」「線香花火動かなかったから長く続いたよ」と満足そうに知らせてくれました。

《クッキング》

たくさんの話し合いを重ねたカレーライスのクッキングは、野菜の皮をむいたり、「食べやすい大きさってどのくらいかな」と考えながら野菜を切ったりしました。家庭でも経験があったり、園でも何度かピーラーや包丁に触れていたので上手に扱い、「めっちゃ時間かかるな~」と料理の大変さにも気がついた子どもたちです。カレーのほかに、炊飯器でお米を炊いたり、副菜のきゅうりのおかかあえを作ったりと盛りだくさんのクッキングでした!時間をかけて作った夜ご飯はとっても美味しかったようです♪

たくさんの思い出ができ、勇気をもって踏み出し、自分たちでクッキングをしたり、お家の人がいない中で眠ったりとたくさん経験し、成長した子どもたち。しかし、課題も生まれました。友達に寄り添うことは得意ですが、友達と“息を合わせる”ことは少し苦手な様子です。また、話を最後まで聞くことが苦手です。話を最後まで聞かずに先走ってしまったり、「こうだ!」と思ったら身体が動いてしまったり。コントロールする力が今後身についていくといいなと考えています。

卒園まで約7か月。この7か月間でより一層多くの経験をし、子どもたちと一緒に成長していきたいと思っています。

そらぐみ(5歳児)お泊まり保育その①

そらぐみの一大イベントのお泊まり保育が先日終わりました。

園でお泊まりし、次の日の朝を迎えた子どもたちは「もう一回朝からやりたい!」「めっちゃ楽しかった!」と自信に満ちたような表情でした。

進級当初は「えーお泊まり保育か~」「嫌やな」「お母さんと離れたくない」「頭洗えないし」と不安な声が多くありました。担任としては、一歩勇気をもって踏み出すことが苦手なクラスの子どもたちに、不安だったけど友達と一緒なら頑張れた!という達成感を味わってほしいと願っていたところだったので、お泊まり保育を終えた子どもたちの姿を見て嬉しく思いました。

4月からのお泊まり保育に向けた取り組みを振り返ります。

【お泊り保育に向けて:話し合い①楽しみなこと・不安なこと】

6月に入り、お泊まり保育に向けての準備・話し合いが始まりました。昨年度の年長児の姿を見ていたこともあり楽しみにしていることは、「銭湯が楽しみやねん」「クッキングするんやんな」「花火もしてた」「打ち上げ花火見たいな~」と教えてくれました。不安なことは何かな…と質問すると「お母さんがいなくて寝れるかな」「1人で寝るのが不安」「お父さん・お母さんと寝たい」「温泉でおぼれそう」(溺れてしまった経験があるようです)「頭洗えない」と楽しみなことよりも多く出てくる不安なこと。「どうしたら不安な気持ちやっつけられると思う?」と尋ねると、“頭洗えない→みんなで洗い合いっこしたらいい・30人で〇になったら?”・“夜寝る時→30人いるから大丈夫!布団に2人ずつ寝たらいい・友達が困っていたら助ける”・“温泉でおぼれそう→足つく人だけにしたら?何かに掴まってたらいい”と友達に優しく寄り添い、解決案を出そうとする姿が見られました。

【話し合い②クッキング】

不安な気持ちを多く抱えていた子どもたちでしたが、クッキングや夜の遊びなど具体的に活動が決まるにつれて期待感を膨らませる姿が増えてきました。クッキングは“カレーライス”に決まりましたが、たどり着くまでたくさんの話し合い、プレゼンを行なってきました。“簡単に”・“みんなで食べられるもの”という条件を子どもに提示し、条件を満たす料理をお家の人に聞いてきてねという宿題を出し、話し合いをスタートしました。

宿題の答えは、カレーライス・パスタ・やきそば・そば・ピザ・ハヤシライスの6つです。作り方を見てみると…「パスタは卵入ってるのもあるで」「そば…?」「カレーが1番簡単やん」(工程が少ないから)「焼きそばも簡単やで」「ピザの粉混ぜたい」と楽しいポイント・簡単なポイントに気が付き、話し合いをする中で残ったのはカレーライス・やきそば・ピザの3つ。ここから1つに絞る必要があるよと伝え、一人ひとりの意見を聞き、カレーチーム(21人)・やきそばチーム(6人)・ピザチーム(3人)の3つに分かれ、プレゼンをするために作戦会議を行いました。

《カレーチーム》

「美味しいし簡単やし」「作り方も短かったし」「アレルギーない」「やきそばやったら30個もいるで」「ピザも30個は大変やん」「保育園でいつも食べてるからその時食べるの早いやん。遊ぶ時間長くなるで」ととにかく簡単で、早く食べられることをアピールしたい様子です。

《やきそばチーム》

「鉄板でさジュージューしたい」「野菜入れるのも楽しそう」「家で作ったことあるねん。そのとき美味しかった」「ソースやきそばは家で食べたことあるけど、しょうゆとか塩焼きそばはないから食べてみたい」「焼きそばに好きなソースとか具材入れれるし、準備早く出来たら早く遊べる」「だって今お米高いやん」(←よく知ってるなと笑ってしまいました)やきそばチームは屋台のようなやきそばを想像し、それがやりたいようです。

《ピザチーム》

「(生地を寝かせてるとき)(オーブンで焼いてるとき)待ってる間に色々遊べる」「材料もたくさんあるからみんなで作れそう」「ピザを伸ばすところやりたい」「チーズのせたい」と工程が多い点を逆に利点だと考える姿がありました。

【クッキング:プレゼン】

そして各チームの考えが出そろったところで、プレゼンを行いました。

各チームの話を聞き…友達思いのそらぐみは、少し戸惑いながら小声で「でもここはこうじゃないんかな…」と。「(否定意見)そんなん変やん!とか絶対いや!とかは悲しいけれど、(反対意見)ここはこうなんじゃない?は素敵な考えだから、大きな声で伝えてみよう」と言うと、様々な反対意見が出てきました。このように話し合い・ディベートのような形になっていくのも5歳児ならではの姿であり、それを優しく伝えてあげようとするクラスの雰囲気が本当に素敵ですよね。

プレゼンを行いましたが、結局、やきそばチームの1人がカレーチームに動いただけで、票数はあまり変わらず…だったので、そこで担任から1つ提案してみました。「お泊まり保育では1番数が多かったカレーライスにしようか、やきそばやピザはそのほかのクッキングでしない?どう?」というと、「他で出来るんやったらいいよ!」と快く承諾してくれる子どもたち。心が広すぎる子どもたちにすくわれていることはたくさんです。