保護者のお便りから

以前、「園だよりのつぶやき」のコーナーで、絵本講座を連載している時に、保護者の方の絵本との関わりやこの絵本講座についてのご意見やご感想をお願いしましたところ、お手紙を戴きました。原文のままご紹介させて戴きます。それぞれに感じて戴きたいのでコメントは避けます。

●うめぐみの保護者の方から

毎月、楽しみに「えほんこうざ」を読ませて頂いています。娘がこの春、年少のクラスに入園して以来、我が家でも、毎晩、寝る前に絵本を読むという習慣がずっと続いています。時には忙しかったり、イライラしたりして読んでやらなかったということもありましたが、最近では、それまでイライラしていたことも、娘に本を読んでやるということで、こちらの気持ちが逆に落ち着くようになったという気さえしています。
9月の「えほんこうざ」では、「どろんここぶた」の絵本を通しての理事長先生とお嬢さんのやりとりが、とても微笑ましく思えました。そしてなんだか、この絵本がとても読みたくて書店に走りました。我が家でも絵本を通しての親と子の共通体験が少しずつできています。
「今月の絵本」コーナーも、その時季にあった本が選んで入っていたり、参考にしたりしながら、毎月少しずつですが、絵本を買っています。遠足の頃には「ぐりとぐらのえんそく」、梅雨の頃には「あめふり」……というふうに、だんだん絵本の数も増えてきました。
これからもたくさんの絵本との出会いを楽しみに、そして、それらの本を通して、娘が、心豊かな優しい人になってくれることを願っています。それから、私たち母と子に、毎日穏やかな時間を与えてくださった理事長先生に感謝します。

さくらぐみの保護者の方から

私の子供の時の、お気に入りの一冊は、バージニア・リー・バートンの「小さな家」でした。絵がしゃれていて、いつか、こんな可愛いい家に住みたいなあと思ったものです。現在、年長の二男の、お気に入りの絵本の中に、「いたずら きかんしゃ ちゅう ちゅう」と「はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー」があります。この二冊はいい絵本だとは思っていましたが、物語がけっこう長くて、読み終えるのに十五分くらいはかかるので、読み聞かせをせがまれる度に、正直なところ、あまり嬉しくはありませんでした。長いからといって、とばして読もうとすると、ほとんど内容を暗記している二男は許してくれませんでした。長い間、この二冊が、「小さな家」の作者と同じということに気づかずにいました。なぜか「小さな家」は、わが家の本箱にはなかったのです。何年か前に、同じ作者と気づいた時には、とても不思議な気持ちがしました。すでに作者は故人であるけれども、時代を越えてわが子の感性にも語りかけてくれている、バージニア・リー・バートンって、すごいなあ、絵本って本当にいいなあ、と思いました。それからは、この二冊を読むのが苦にならなくなりました。何年か前に、日本でバージニア・リー・バートンを含む女性三人の絵本作家の原画展が開かれました。そのときは、残念ながら見に行けませんでしたが、いつか子供と共にこの目にしたいと思っています。

●うめぐみの保護者の方から

妹が1才半を過ぎ、何となく楽になったようなこの頃、園だよりの中の、保護者の方々からのお手紙を読ませていただいて、大変共感いたしました。寝る時間に追われて「早く寝なさい!」と半分叱りながら寝かせるよりも、素敵な絵本を読んで、絵本の世界へ溶け込みながら眠っていくわが子の顔を見ながらの方が、お互いに幸せですよね。
この頃は、寝る時になると、数冊の本を抱えて、お布団に入る○子と□子です。でも、日中、ゆっくり本など読めない私は、「はい、みんな、今日は自分で本を読んで寝ようね~!」と……?
なかなか、毎晩という訳にはいきませんが、頑張ってみようと思います。パパにも“えほん こうざ”を読んでもらいました。長~いお話の本をすみからすみまで読んでいるではありませんか!! パパも何かを感じてくれたのかな? と、うれしい気持ちになりました。