絵本の買い方選び方

いざ絵本を買おうとすると、たくさんの絵本があってどれを買ってあげようかと悩むことがあります。子供が小さければ小さいほど難しく感じます。私自身、わが子に初めて絵本を買ってあげた時には2時間もかかりました。今まで絵本に対して余り興味を持っていないお父さんにとっては至難の技なのです。いろいろな絵本があり過ぎるとお母さんも迷ってしまいます。そこで、絵本の買い方・選び方について触れておきます。

●全集(セット)などでのまとめ買いは疑問です

「子供に読ませたい絵本50選」とか、「〇〇の選んだ絵本100冊」とかセットにしたものや絵本全集等、何十万円もするものを売っていますが、余り感心しません。セットになっている本の一冊ずつの定価を足すと確かに割安にはなっていますが、売れない本との抱き合せをしてある場合が多いように思います。一度にまとめて買うことは、その子の興味とは関係無く、どっさりとありますから、興味や感動を与えません。
それよりも、その時その時の気持ちや時期、季節や環境を大切にして一冊ずつを選びながら買うことの方がずっと素敵です。なぜなら、今現在の子供の事を一番良く知っているのはその子の親だからです。そして、一冊ずつ買ってもらう度に、喜び感動しますから、嬉しさを何回も味わうことができます。プレゼントやおみやげは、おもちゃでなく、絵本が最適です。

●絵本を手にとって自分で読んで見てから選んでください

この話は知っているからと、表紙だけ見て買うのではなく、実際読んでからにしてください。読んでみて、自分で感じるものがある絵本を選びましょう。心に響きがあるもの、ユーモアのあるもの、文がきれいでリズミカルなもの等がポイントになります。

また、絵にも感じるものがあることが大切です。名作シリーズ(しらゆきひめ・小公女・みにくいあひるのこ等)のダイジェスト版はあらすじだけですから原作者の意図は伝わりません。また、同じ題名でも何種類もあります。読み比べてください。原作は狼に食べられるのに「狼と仲良く暮らしました」とか、子供に媚びたハッピーエンドものも感動を失います。怖い話をドキドキしながら心の中で葛藤して聞くことは、感情を自制できるようになるためにも大切なことなのです。簡単には、〇〇作〇〇文〇〇絵と明記してあるのを選んでください。

再話(昔話や伝説をもとに絵本にしたもの)の場合でも、その絵本の作者自身の主張が感じられるものが良いと思います。いずれにしても、毎日絵本を読んであげているうちに、良い絵本が選べるようになります。